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院長の考え

当院院長が取材を受けた際の内容をご紹介

滋賀県・彦根市にある『つつみ歯科』は、堤院長のやさしく話しやすい人柄が印象的な歯科医院。「歯科医師も患者様も治療が楽しいことがいちばん。そのためには安心して任せていただけるような関係づくりが大事」と堤院長。それが意味することとは?治療に対するこだわりや考えを紐解きました。

まずは、つつみ歯科設立までの流れを教えてください

平成20年の5月に「つつみ歯科」を開業するまでは、千葉県・東金市にある法人の歯科医院で勤務医として働いていました。私が独立を意識したのは、同歯科の系列グループの分院長になったとき。開業後の自分を思い描きながら、シミュレーションをするいい機会になりました。

開業して感じたことは、分院長や勤務医が治療に集中できるのに対し、開業医は経営面にも意識が問われ、想像以上に治療以外の仕事量が多いこと。勤務医時代は規模感の大きな歯科医院だったこともあり、審美手術やインプラントなど最先端の治療も数多く経験しましたが、今は最新の技術を追い求めるより、患者様に寄り添った治療を行うことに専念しています。

堤先生にとって、患者様に寄り添った治療とはどんなことだと思いますか?

歯科医師も患者様も安心できる治療だと考えます。例えば、マニュアルでは「これは抜かないといけない」とされている歯であっても、患者様にとっては財産ですので、歯を残すことのメリット・デメリットを観察します。そのときに「抜く」選択もあれば、「抜かずに温存する」選択も多く存在します。なぜなら、患者様にとって最良の診療方針を立てることが、お一人おひとりに寄り添った治療と考えるからです。
また、安心して任せていただけるような関係作りを心がけています。このときにメンタルケアも大切だと考えますから、ときには中身のない話も申し上げますよ(笑)。「痛い」「怖い」「行きたくない」のイメージを患者様から取り除けるよう、日々意識して診療にあたっています。痛みに敏感な方、歯科医院に苦手意識の強い方も、安心してご来院ください。

初診のときに気をつけていることがあれば教えてください

初診のときは、口腔内の状況をしっかりと観察することが第一と考えます。なぜなら、患者様と医師とが関係を深められるか否かが今後の治療を左右するからです。当院では、通常の治療が15分枠のところを、初心の方に関しては30分ほどいただいています。初診では主に主訴に対するヒアリングを行い、今後どのような順番で、どのような処置が必要なのかをお伝えしています。

このとき、歯科医師・医院側からの一方的な治療方針でなく、患者様のご意見・ご要望をお聞きして診療に当たっております。もちろん、初診と治療方針が変わるケースも多々ありますので、2回目以降にいかに患者様と信頼関係を築くかも大事です。長いお付き合いを前提とした医師と患者様の関係を作り、継続していけることを目標のひとつにしています。

治療に対するこだわりや考えを教えてください

前述しましたが、できるだけ抜かない・削らない治療を心がけています。歯は代わりのない貴重なもの。たとえぐらぐらの状態であっても、抜くことで口腔内のバランスが崩れてはならないと考えます。一本でも多くの歯を残せるようにするため、“できるだけ抜かない・削らない治療”が大切です。もちろん、抜かないことでほかの歯に害を及ぼすこともありますので、レントゲンで残す・残さないの選択を行います。
また、すべての治療にメリット・デメリットがあるため、しっかりとご説明するようにしています。例えば最近は「歯を失って、補うにはインプラント」という傾向がありますが、実はすべての方に100%の成功率で行えるものではありませんから。

インプラントが不向きなのは、どのような方なのですか?

インプラントは審美性の高さや寿命の長さなどメリットの多い治療法ではありますが、デメリットもあり、誰でも無条件で受けられる治療ではありません。その理由は、ひとつは高額であること。もうひとつは治療後の定期的なメンテナンスが絶対条件であること。そして、適応しないケースが多々あることです。適応しないケースとは、糖尿病や心臓疾患・高血圧などの全心疾患の症状がある方のケースです。

たとえ今は健康であっても、5年・10年先のお体の状態は予測できませんから。当院の見解としては、インプラントはやり直しがきかないものですし、数年後の結果も出ていないため「最終手段」のひとつとして考えたほうが良いと考えます。

インプラントが不向きな方には、どのようなご提案をされているのですか?

ブリッジか入れ歯を代案としてご提案しています。基本的には歯がしっかりしている人はブリッジ。健康的な歯を削りたくない人には入れ歯という大前提がありますが、どの方法を採用するかはお一人おひとりのライフスタイルを加味しながら決めていきます。
例えば、奥歯の一本がない患者様がいらっしゃったとしましょう。それが下の歯なら口を開けたときに目立ちますが、上の歯であればよっぽどのことがなければ目につきません。

人は歯が20本ほどあれば咀嚼することができますので「インプラントは怖い」「歯を削りたくない」という方であれば、そのまま放置しておくという選択もあります。もちろん歯を失うと、両隣の歯が倒れたり、噛み合っていた向い合う歯が伸びたりなど、噛み合わせに狂いが生じる可能性もありますので、定期的な観察が大切です。どんな選択肢を採用しても、ご自身の歯を生涯にわたって使い続けられるようサポートしていますのでご安心ください。

患者様に寄り添うことを大切に考えられる貴院で、特に注力されている治療を教えてください

これからの歯科治療のスタンダードとして、金属を一切使用しないメタルフリー治療を積極的に行っています。メタルフリーの補綴物は、歯と歯茎、歯と補綴物の隙間が少ないほか、歯石がつきにくいので歯周病の予防にもつながります。また、アレルギー性が少なく体に非常に優しいのもポイントです。
当院では、歯型をとっていざ取り付けのタイミングになったら、予算・治療内容をお手紙にまとめて患者様に郵送しています。これは、治療前に予算・治療内容を再度ご確認いただき、納得した上で治療に望んでいただきたいと希望するからです。ここでも、歯科医師も患者様も安心できる治療が絶対だという考えが反映されています。

これからのビジョンを教えてください

最近は、インターネットが普及して良くも悪くも目利きする患者様が増えています。ネット上の情報は正しいこともありますが、少し極端な話もありますので、それよりは実際に口腔内の状態を知って、治療方法を選択してほしいというのが当院からのお願いです。

治療のスタンスとしましては、今後も大きく変わることはないと思います。
せっかく、将来歯科医師として歩んでいくことを決意したわけですから、毎日を楽しく過ごしたいというのが私の願い。だからこそ、人同士の関係をしっかりと築き、日々治療できる喜び・患者様の満足を噛み締めて治療に臨みたいと考えます。患者様に満足をしていただくためには、技術は大前提ですから、これからも錆びないように努力し続けます。

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